中距離(800~1500m)を走ると自然にフォームが良くなり、どんどん速くなる!
いつも購読ありがとうございます。
今回はランナーズの10月号に掲載あった記事の紹介です。
「中距離(800~1500m)を走ると自然にフォームが良くなり、どんどん速くなる!」とのことです。
気になったので、詳細を深堀してみます。
中距離走というのはトラックの中で800mと1500m
中距離走というのはトラック競技の中でも800mと1500mと定義されています(長距離は5000mと1万m)。
マラソンをメインにする市民ランナーの方々が中距離に取り組むことが効果的な理由は、
まず、長距離走のパフォーマンスは最大酸素摂取量、LT(乳酸性作業関値)、ランニングエコノミー(走の経済性)の3要素で70%が説明できるとされています。
中距離走の効果の1つ目は、この最大酸素摂取量やLTという生理学的な指標が向上するからです。
中距離走のレースや練習は当然、長距離よりスピードが速く強度が高くなりますが、高強度のトレーニングを積んだ方が中強度(マラソンペース付近)で長時間走るより前述の2つが向上するというデータがあります。
2つ目はランニングフォームが改善され、エコノミーの向上が期待できるという点です。
スピードを上げて走るので接地時間の短縮や地面反力の効率的な利用につながります。
また、身体を思った通りに動かす能力も高まります。
初心者ランナーにこそ中距離走の効果は大きい
走り始めたばかりの人やこれからサブフォーを狙うという人にとっては中距離走はハードルが高く思えるかもしれませんが、「走る距離が短いので故障しづらい」「動きづくりを誰かに教わらなくても自然とフォームが改善される(=いい動きを獲得すれば以後どんどん速くなれる)」という点から、むしろ走り始めた方々にこそ、効果があるそうです。
近年は夏場がかなり暑く、トレーニングには熱中症のリスクもあります。
中距離トレーニングは一度に走る距離が短いので、そういったリスクを抑えながら、長距離パフォーマンスを高められるという意味でもお勧めです。
そこで、具体的に年間のスケジュールに中距離走を組み込む場合の例をお伝えします。
まず11月~3月ぐらいがマラソンシーズンを想定して。
6~8月の暑くなる時期に、中距離走。(2025年は8月終わりましたが)
9~10月は5000mにも取り組みながら、マラソントレーニングを入れていく。
時期に応じて異なる刺激を入れることで、より効率的に走力アップが期待できる。
具体的なメニュー
200m上り坂✕5~10本
[休息]200mゆっくり走って戻る
[設定]8割程度の努力度
[目的]スピード持久力とフォーム改善
- 坂道を使った200m走は、短いながらも高強度。剛力・心肺にしっかり刺激を入れながらも、距離が短いので無理なく取り組めます。
- 上り坂ではタイムよりもフォームを維持することを重要視しましょう。自然に重心移動できる走りや臀部の大きな筋肉を使った走りを身につけるのに役立ちます。
400mx3本X2~3セット
[休息]60秒その場/セット間5分
[設定]1500m目標レースペース
[目的]スピード耐性とペース感覚の習得
※実際のレースペースを身体に覚えさせる練習です。適切なペースが分からない場合は、まず1本5000mのレースペースより6~8秒程度速く走り、その後調していきましょう。
※レースペースの動きを体に覚えさせることが中距離を走る上でとても重要です。
1600m✕3~4本+200m✕5本
[休息]90秒その場1600mと200mの間は5分程度
[設定]1600mはLT(乳酸性作業閾値※ハーフマラソンペース付近)、200mは1500mレースペースより速いペース
[目的]心肺持久力とスピード切り替えの両立
※最初の1600m✕4本では、ややきつめのペース(LT)で持久力を高めることが主眼。
乳酸がたまり始めるギリギリのラインを維持することで、心肺機能が向上します。
※そのあとに加える200m✕5本は、スピードをもう一度引き出す練習。LT走のあとに速く走ることで、実戦に近い切り替え力”を養います。
心肺の強化とスピードの両面から、1500mに必要な”持続力+爆発力”を育てる構成です。
まとめ
まとめると中距離走には以下の効果があるそうです。
・高い強度に取り組むことで最大酸素摂取量やLT(乳酸性作業関値)が向上
・スピードを上げて走ることでフォームが良くなり、効率的な走りになる
・走行距離を増やさなくてもいいので、故障のリスクが低い
・走る時間が短いので、夏場は熱中症のリスクを抑えながらパフォーマンスを改善できる
効率よく走って走力を向上させたいですね。
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