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「禁酒したらタイムが伸びました。」
そんな話を耳にしたことはないでしょうか。
実際、私の知り合いのランナーにも、大会に向けて禁酒をしている人が何人かいます。
中には「レース前の1か月は一滴も飲まない」という人もいれば、「平日は飲まない」と決めている人もいます。
では、本当に禁酒をするとマラソンの記録は伸びるのでしょうか。
私の結論は、「禁酒そのものが走力を上げるわけではありません。しかし、自己ベストを更新するための土台づくりには大きな効果が期待できる」です。
アルコールは回復を妨げることがあります
マラソンで速くなるためには、ただ走り込めばよいわけではありません。
練習で身体に負荷をかけ、その後しっかり回復することで身体は強くなります。
この「回復」の質が、走力向上には欠かせません。
しかしアルコールは、この回復を妨げることがあります。
飲酒をすると筋肉の修復が遅れたり、利尿作用によって体内の水分が失われたりします。
ロング走やポイント練習の後は、汗とともに水分やミネラルを大量に失っています。
その状態でお酒を飲めば、回復が遅れてしまう可能性があります。
疲労が十分に抜けなければ翌日の練習の質も下がります。
その積み重ねが、最終的には記録にも影響してくるでしょう。
睡眠の質も変わります
私が禁酒を意識するようになった一番の理由は睡眠です。
私は毎日GARMINで睡眠スコアを計測しています。
特別な実験をしているわけではありませんが、データを見返していると、お酒を飲んだ日は睡眠スコアが明らかに低くなることが多くあります。
飲んだ日は「よく眠れた」と感じることもあります。
しかし実際のデータを見ると、深い睡眠が少なかったり、睡眠の質が落ちていたりすることが少なくありません。
もちろんGARMINの睡眠スコアが絶対的な指標ではありません。
それでも毎日データを記録していると、自分の身体には確かに影響があると感じています。
睡眠はランナーにとって最高のリカバリーです。
筋肉の修復や疲労回復は睡眠中に進みます。
だからこそ、睡眠の質を下げる要因はできるだけ減らしたいと思っています。
体重管理にもメリットがあります
禁酒には体重管理というメリットもあります。
ビール中ジョッキ1杯でも約200kcalあります。
さらに、お酒を飲むと揚げ物や締めのラーメンなど、高カロリーなものを食べたくなる人も多いでしょう。
体重が少し軽くなるだけでも、フルマラソンでは身体への負担が軽くなります。
実際、「禁酒したら自然と2〜3kg体重が落ちた」という話は、ランナー仲間からもよく聞きます。
禁酒だけでは速くなりません
ただし、誤解してはいけません。
禁酒をしただけで急に心肺機能が向上したり、VO₂maxが高くなったりするわけではありません。
一方で、禁酒によって疲労回復が早くなり、睡眠の質が向上し、体重管理もしやすくなれば、質の高い練習を継続できるようになります。
その結果として、フルマラソンのタイムが5分、あるいは10分以上短縮する人がいても不思議ではありません。
つまり、記録を伸ばしているのは「禁酒」そのものではなく、禁酒によって質の高いトレーニングを継続できるようになったことなのです。
私は禁酒が苦になりません
私自身、お酒は飲んでも飲まなくてもどちらでもよいタイプです。
そのため、禁酒をしても苦にはなりませんので、普段は飲んでいません。
そのほうが翌朝の目覚めも良く、身体も軽く感じることが多いからです。
だからといって、「すべてのランナーは禁酒すべき」と言うつもりはありません。
お酒が好きな人もいますし、仲間と飲む時間を楽しみに仕事を頑張っている人もいるでしょう。
その楽しみまで我慢してストレスをためるくらいなら、本末転倒だと思います。
大切なのはバランスです
私が伝えたいのは、「お酒をやめましょう」ではなく、「飲みすぎには気をつけましょう」ということです。
せっかく健康のために走っているのに、お酒で体調を崩したり、翌日の練習が台無しになったりしてはもったいありません。
大会前だけ禁酒する。
ポイント練習の前日は控える。
普段は量を決めて楽しむ。
そんな付き合い方でも十分だと思います。
マラソンも、お酒も、どちらも人生を豊かにしてくれるものです。
どちらか一方を犠牲にする必要はありません。
自分にとってちょうどよいバランスを見つけることが、長くマラソンを楽しむ秘訣ではないでしょうか。
まとめ
禁酒は魔法ではありません。
しかし、疲労回復、睡眠の質、体重管理、そして練習の質を高めるという意味では、大きなメリットがあります。
その積み重ねが、結果として自己ベスト更新につながる可能性は十分にあります。
人によっては、フルマラソンのタイムが10分以上短縮することも決して珍しい話ではありません。
一方で、お酒を楽しむことも人生の大切な時間です。
無理に我慢してストレスをためる必要はありません。
人生が楽しくなければ、速く走れるようになっても意味がありません。
走ることも、お酒を楽しむことも、どちらも長く続けられるよう、自分らしい付き合い方を見つけていきたいものです。
いろいろ書きましたが、レースで結果が良かった後に飲むお酒は格別です。
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